このたび東洋産業グループは、予てより取り組んできました中小企業向けSBT(Science Based Targets)の認定を2022年9月に取得しましたことをお伝えします。
環境省ホームページでもSBT認定取得済みの日本企業として弊社の名前が掲載されています。ぜひご覧ください。
※「すでに認定を受けている⽇本企業309社の⼀覧 2/2」よりご確認いただけます。
省電力化(CO2排出削減)への取組として、本社事務所・工場の照明器具を蛍光灯等からLED照明への入替えをおこないました。
効果検証
必要な光量を確保しつつ、間引き12本を含め326本の入替えを実行。照明に占める基本電力使用量が入替前13,222whの所、入替後4,397whにまで削減することができました。その削減量は8,825whに及び、約67%の削減となります。
照明の使用は、不要な所の消灯をおこなっており、稼働率は80%程と想定。8.825kwh×8(h/日)×278(日/年)×0.8(稼働率)≒15,700(kwh/年) 年間約15,700kwhの電気使用量の削減を見込みます。
この削減量からは、15,700(kwh/年)×※0.000480(t-CO2/kwh)≒7.54(t/年) 約7.54t/年のCO2排出量の削減を見込みます。
※温室効果ガス排出係数0.000480 t-CO2/kWh(調整後)(2021年度のENEOS電気)
本数 | 基本電力 (kw) |
電力使用量 (kwh) |
|
---|---|---|---|
既存照明 | 338 | 13.22 | 23,525 |
LED照明 | 326 | 4.40 | 7,823 |
削減量 | -12 | -8.83 | -15.701 |
遠い祖先から脈々と受け継がれてきた「人類の貴重な資産 地球」を
未来の子供たちまで守り受け継いでいきたい。その思いを少しでも形にしたい。
我々中小企業にできることは世界にとってほんの些細なことでありますが、行動を起こし積み重ねていくことが環境を守ることになります。
そう信じて環境保全への取り組みを始め、この度2022年2月、当社グループ社内に「SDGs推進室 カーボンニュートラル課」を新設いたしました。
当社グループは、この活動を通じてSDGsの以下の目標に貢献します。
世界の平均気温は、地球温暖化によって上昇を続けています。気候変動に関する政府間パネルの第5次評価報告書(2013~2014年)では、きちんとした地球温暖化の対策を取らなかった場合、20世紀末頃と比べて、2081~2100年の世界平均気温が2.6~4.8℃上昇すると予測しています。
厳しい対策を取り、最低限の気温上昇で抑えられた場合でも、20世紀末と比較して世界の平均海面水位は上昇し、海の酸性化や北極域の海氷面積の減少など、気候変動は進むと予測され、地球温暖化への対応は急務となっています。 当社のSDGs推進室 カーボンニュートラル課は、当社ができる環境への取り組みを見直し、具体策を推進することを任務としています。
まず当社グループは、SBT認定へ向け、株式会社十六銀行(株式会社ウェイストボックス)の協力を得てCO2排出量算定をおこないました。
当社グループのエネルギー別排出量グラフ(2019年10月~2020年9月をもとに算出した総排出量)
スコープ1(自社で燃料使用や工業プロセスによる直接排出)/
スコープ2(自社が購入した電気・熱の使用に伴う間接排出)を図の通りに算出し、カーボンニュートラルの実現に向け削減を実施していくとともに、スコープ3の算出を検討していきます。
SBTとは
WWF、CDP(旧カーボン・ディスクロージャー・プロジェクト)、世界資源研究所(WRI)、国連グローバル・コンパクトによる共同イニシアティブです。
世界の平均気温の上昇を「2度未満」に抑えるために、企業に対して気候科学(IPCC)に基づく削減シナリオと整合した削減目標を設定することを推奨しており、2022年1月25日時点では、SBTのもとで意欲的な削減目標を設定することにコミットした企業が世界で2,300社を超えましたが、日本ではまだ200社を越えていません。
岐阜県の中小企業では数社に留まっており、業界でも先駆けた取り組みに挑戦します。
将来に向けては、山林を取得し循環利用することでCO2の吸収を促し、グループの企業活動の中で環境を循環させ完結できる、そんな自給自足が可能な企業体を目指し努力を続けてまいります。
日本政府において、2030年度に向けて「2013年度比で温室効果ガスの排出量46%削減」を目指す目標が示され、カーボンニュートラルに係る様々な議論や取組が進められています。
そして当社グループでは具体的なCO2削減目標を掲げるため、中小企業向けSBT・再エネ100宣言 RE Actionの取得を通してカーボンニュートラルに取り組んでいきます。
中小企業向けSBT
中小企業向けSBTでは、対象企業は、従業員500人未満、非子会社、独立系企業であることを満たすこととなっています。温室効果ガス削減対象範囲としてScope3は除かれます。
すなわち、排出源をサプライチェーンとしてとらえることはしません。
再エネ100宣言 RE Action
再エネ100宣言 RE Actionとは、企業、自治体、教育機関等の団体が使用電力を100%再生可能エネルギーに転換する意思と行動を示し、再エネ100%利用を促進する新たな枠組み。
カーボンニュートラルに向けたSBT・再エネ100宣言水準の削減目標イメージ
長期目標では、東洋産業グループのCO2の排出量の実質0を目指し、その中間目標として2030年に42%(2020年比)の削減を設定しています。その削減内容については、スコープ2を省エネや再エネ導入することにより、60%削減させます。
そして、スコープ1も機械設備の入替の際には、環境負荷の少ないエネルギーで稼働する設備導入を検討し、約29%削減を実行していきます。